2016年6月1日水曜日

6月 トマト


潅水


 排水対策を万全にし、土壌の水分状態を確認します。畝の深層部まで根を張らせるため、活着後は、生長点や茎、葉をしおれさせないよう管理します。
 潅水量は、2段階開花頃まではやや少なめにします。その後は、天候や草勢を見ながら徐々に増やします。3段階開花頃から自動潅水に切り替えます。
 梅雨期でも、土壌水分や生育を見ながら、潅水量を調節します。

温度管理


 ハウス内の温度は、日中23~28℃に、夜間は12~15℃を目安に管理します。日中は高温多湿にならないようハウスの側面や裾を開け換気します。気温が下がる夕方までにハウスのビニールを閉め、夜間の地温低下や土壌水分の急変を防ぎます。

追肥


 2段花房が3~4個開花したら潅水量を増やし、草勢を見て追肥します。
 3段花房が開花する頃から本格的に追肥を始めます。草勢のバランスを崩さないよう、生育を見ながら施します。多量に追肥せず、少量ずつ複数回に分けます。

摘果


 果実がゴルフボール大になった頃に摘果し、草勢を維持します。着果数の目安は、1~2段花房は3個、3段花房以降は4個です。

受粉処理


 果実を確実に着果させるため、トマトトーンを100~120倍で少量ずつ噴きかけ着果を促します。2度がけをせず、気温が上がるにつれ濃度を薄めます。

病害虫防除


 病気を予防し、害虫の早期発見に努め、「久高原トマト防除暦」を守ります。防除器具はこまめに点検してから使います。防除後は、ホース内の残液などにも注意して洗浄します。

記帳管理


 管理日誌や防除日誌に日々の作業や防除内容などを記入します。

6月 ピーマン


定植


 育苗後期は肥料切れを起こさないように追肥などをし、勢いのある苗に仕上げます。また、苗を外気温に慣らすため、日中と夜間ともに育苗ハウスの換気に努めます。
 定植前に、植穴へオリゼメート粒剤を1株当たり5㌘施します。1番花が開花直前で、根が白く、生育が揃った苗を定植します。
 定植する苗は、セルトレイ苗に十分潅水してから丁寧に抜き取ります。
 活着を促すため、できる限り晴天の日に定植します。

定植後の管理


 鉢土と作土が落ち着く程度に潅水します。その後、支柱を立て誘引します。
 早めに誘引ネットを準備し、草勢維持に努めます。
 第1果が着果した後は、樹勢に応じて摘果します。
 腰まきビニールなどを設置し、保温と防風対策に努めます。

梅雨期対策


 細根性で過湿に弱く、雨水などが停滞すると根腐れを起こすため、排水対策を万全にしておきます。

追肥


 樹勢を見ながら、第1分枝の果実がS~M果に肥大した頃に追肥を始めます。

病害虫防除


 圃場の周辺を除草するなど、環境整備に努めます。「久万高原ピーマン病害虫防除計画」に沿って、定期的に防除し、日誌に正確に記入します。

6月 シンテッポウユリ


 定植後は、葉枯病とアブラムシをしっかり防除します。特に葉枯病は、予防散布が欠かせないため、抽台後は1週間に1回は必ず防除して新葉に薬の膜を作ります。
 降雨後は治療剤で葉枯病の応急防除を徹底します。

6月 マーガレット


土づくり(10㌃当たり)


 バーク堆肥を5㌧施します。土壌の分析をした後、基肥の施肥量を決めます。

定植準備

①畦立て
  ハウス間口5.4㍍・・・4畦
  ハウス間口6.0㍍・・・5畦
  ハウス間口7.2㍍・・・6畦

②株間25~30㌢の2条植えにします。

③定植前日は畝にたっぷり潅水し、植え傷みを防ぎます。

定植


 浅植えにし、活着するまでは乾燥と過湿に十分注意します。

摘芯・整芽


 蕾を付けた分枝は早く摘蕾します。定植20~30日後に、1回目のピンチをします。

6月 キウイフツーツ


摘果


 開花から10日ほどで、果形や果実の大小が判断できるようになります。枝の基部側と先端についた果実を摘果します。
 病害虫果や傷果、乱形果などを摘果し、形の良い、無傷で大きな果実を残します。1平方㍍当たり20~30㌫果とし、6月中旬には摘果を終わらせます。

潅水


 開花後、1か月間は土壌を乾燥されないように潅水します。

新梢管理


 不必要な枝を間引き、摘芯と誘引をします。棚下に20㌫の日光が当たるように管理します。

夏肥の施用(10㌃当たり)

≪6月下旬≫
 
 果樹配合765   70㌔

病害虫防除

灰色かび病(落花直後)

ロブラール水和剤   1,500倍(開花期~落花期 4回以内)

果実軟腐病(6月下旬)

アリエッティ水和剤   600倍(収穫120日前まで2回以内)

かいよう病(6月下旬)

コサイド3000   2,000倍
クレフノン   200倍
(収穫後から果実肥大期)

または

カスミン液剤   400倍(収穫90日前まで4回以内)

キイロマイコガ・カメムシ類

≪6月中旬~≫

 アディオン乳剤   2,000倍(収穫7日前まで5回以内)

6月 モモ


5月に生理落果が終わるため、摘果(下表)と袋かけをします。

表 結果枝別の着果量



残す果実(下図)


 下向きか横向きにつく、縦長で大きい果実を残します。
 丸い果実は核割れしやすく、小果や先端の尖った果実は、生理落果や発生不良になりやすいため、摘果します。奇形果や傷果なども摘みます。
 日当たりのよい上部は多めに果実を残し、樹勢の弱い樹はやや多めに摘果します。




袋かけ


 仕上げ摘果が終わり次第、病害虫を防除し、果実が袋の中央にくるよう、しっかりと止金をします。

6月 柑きつ


摘果

温州みかん

①樹冠上部摘果

 隔年結果の著しい園では、7月上旬までに樹冠外周と上部を全摘果し、下垂枝と樹冠内に着果されます。樹冠上部と主枝先端を成木で1㍍、10~15年生で50㌢全摘果します

②枝別全摘果

 着果の多い樹は7月上旬までに、直径2㌢程度の枝を樹全体の3分の1選んで全摘果し、夏芽を発生させ、来年の結果母枝を確保します。
 摘蕾や再予備枝を設定した枝に着果している場合も全摘果します。
 

夏肥の施用(10㌃当たり)

 
 果実肥大や新梢の充実、樹勢の維持に欠かせないため必ず施します。
 

普通温州(6月上旬)

 
農協果樹配合   60~70㌔
 

早生伊予柑(6月下旬)

 
農協果樹配合   100~130㌔
 

苗木の管理

 
・主枝候補の枝は支柱を立て誘引します。
 
・黒マルチや敷草で乾燥を防ぎます。
 
・エカキムシやアブラムシを防除します。
 
・定植1か月後より月1回、果樹配合を1樹当たり2握りほど根の外側に施します。
 

病害虫防除

 

チャノキイロアザミウマ・ゴマダラカミキリムシ・コナカイガラムシ類

 
モスピラン顆粒水溶剤   2,000倍(柑きつ収穫14日前まで3回以内)
 

かいよう病(6月中旬・応急)

 
コサイド3000   2,000倍
   +
クレフノン   200倍
 

黒点病(6月下旬)

 
ジマンダイセン水和剤   600倍
  (温州みかん収穫30日前まで4回以内、その他柑きつは90日前まで4回以内)
 

ミカンサビダニ・チャノホコリダニ・ミカンハダニ(6月下旬~7月上旬)

 
※高温時は散布しないで下さい。
 
ハーベストオイル   150倍
   +
コテツフロアブル   6,000倍(柑きつ収穫前日まで2回以内)
 
※ハーベストオイルを散布後、20日以上あけて次回散布します。

6月 タマネギ


収穫・貯蔵


 茎数が自然に60~70㌫ほど倒伏し、晴天が続いた後に収穫します。
 茎は10㌢程度残して切り、コンテナに7割程度入れて、風通しが良く、涼しいところで貯蔵します。

病害虫防除

灰色腐敗病

セイビアーフロアブル20   1,500倍(収穫前日まで3回以内)

 ※マイルドカルシウム800倍を混用して散布します。
 ※展着剤は、まくぴか5,000倍を加えて防除します。

6月 水稲


土づくり(10㌃当たり)


 稲の生育を助けるため、田植えの10日前までに下記の土壌改良材をいずれか必ず施します。

 粒状珪酸苦土鉄   120㌔

 鉄強化美土里   60㌔

 ※野菜や麦類跡地では、残さの腐熟を促すため、基肥用の豊土サングリーンを5~
  10㌔施します。

倒伏軽減施肥基準

野菜跡地などの場合に施します。

表1 あきたこまち・コシヒカリ施肥基準


病害虫防除薬剤の箱施用(1箱当たり)

田植え前日か当日に必ず箱に施します。

極早生品種

フルサポート箱粒剤   50㌘(いもち病や紋枯病、害虫の同時防除)

中生品種及びいもち病の多発地域

デジタルバウアー箱粒剤   50㌘
                                      (いもち病やツマグロヨコバイ、ウンカ類の同時防除)

穂肥の施用時期(表1~4)

にこまる・・・出穂20日前

あきたこまち・・・出穂20~15日前

コシヒカリ・・・出穂15~13日前

栽植密度


 1株3~4本で、あきたこまちとコシヒカリは坪当たり50~60株、にこまるは37~50株を植えます。

普通化成施肥基準

表2 あきたこまち施肥基準


表3 コシヒカリ施肥基準


表4 にこまる施肥基準


省力施肥基準


表5 省力施肥(穂肥を使用しない)タイプ (kg/10a)


 ※極早生品種にはPKミックスを必ず施します。
 ※側条施肥田植機の場合は基肥を20%程度減肥します。

表6 水稲防除剤使用基準 (10a当たり)


ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)対策


 早期発見に努め、貝や卵塊を見つけたら、物理的防除(補殺)や薬剤防除をしましょう。また、厳冬期は耕起等をし、越冬貝を砕きます。

薬剤防除(移植後・10㌃当たり)

・ジャンボたにしくん(殺貝効果)   1~2㌔(収穫60日前まで2回以内)

・スクミハンター(食害防止効果・残効2週間)   1~2㌔
                                                                           (収穫45日前まで3回以内)

 いずれも、3~5㌢の湛水状態で均一に散布し、散布後7日間は落水やかけ流しをせず、湛水状態を保ちます。

除草剤使用の注意事項

・雑草の多い圃場は体系坊除をしましょう。

・レンコンやクワイ、せりなどは生育を阻害する恐れがあるため、隣接する圃場に十分
 注意します。

・除草剤の拡散が悪くなるため、アオサが多発するところは発生後、田植え直後に除草
 します。

・高温時は、クリンチャーバスME液剤の散布を避けます。展着剤は使用しないで下さ
 い。

水管理

・植えつけ後から活着期・・・湛水

・分けつ期・・・浅水間断潅水

・中干し・・・目標茎数の70~80㌫で開始

 目標茎数はあきたこまちで24本、コシヒカリで22本、にこまるで28~32本です。
 省力施肥と疎植栽培は、強い中干しを避けます。

6月 ビワ


収穫


 追熟しにくい果実なため、9分着色で収穫します。

夏肥の施用(10㌃当たり)

≪6月上旬≫

 果樹配合765   50㌔

6月 エダマメ


品種と播種量(10㌃当たり)

「えぞみどり」   7㍑

播種期


 収穫期間が短いため、収穫時期が集中しないよう順次播種します。

播種


 適度な土壌水分が必要なため、乾燥時はたっぷり潅水してから播種します。3条マルチの両サイドに2粒ずつ、中央に1、2粒を直播きします。

施肥(レタス栽培跡以外10㌃当たり)


 堆肥1㌧を施します。粒状苦土石灰を120㌔、BMリンスターと専用化成500を20㌔ずつ施します。

潅水


 開花期に土壌が乾燥すると、不稔莢が発生しやすくなります。開花期以降は土壌を乾燥させないよう、適宜に畦間潅水します。

液肥散布

開花期

ガイピープロ1,000倍を10日ごとに葉面散布します。

子実肥大期

ポン液肥2号600倍を葉面散布します。

収穫期

莢の色沢を良くするため、収穫3日前にポン液肥2号600倍を葉面散布します。

病害虫防除


除草剤(雑草生育期)

バスタ液剤   300㍉㍑/水100㍑(畦間処理 収穫14日前まで3回以内)

ポルトフロアブル   200㍉㍑/水100㍑
             (イネ科雑草の3~8葉期 収穫14日前まで1回以内)

収穫


 品質を低下させないよう、朝夕の気温の低い時間帯に収穫します。

6月 松山長なす


誘引

U仕立て(図1)

1番果がある主枝とその下の強い枝を、両側へ1本ずつ誘引します。その2本の分岐部に近い強い枝を、1本ずつ伸ばし4本仕立てにします。樹勢を安定させるため、主枝の角度は45度前後にします。

図1 誘引の角度


せん定


 側枝はつぼみより上の葉を1枚残して摘芯します。(図2)
 収穫と同時に枝元の一芽を残してせん定します。(図3)
 収穫が終わるまで図2・3の作業を繰り返します。

図2 側枝の摘芯とわき芽の除去

 
図3 一芽切り返しせん定手順

ホルモン処理


 石ナスや落花防止のため、開花前日か当日の午前中にトマトトーン50倍液を柱頭部分に散布して受粉させます。

病害虫防除

アブラムシ類・アザミウマ類・コナジラミ類・チャノホコリダニ・ハダニ類

モベントフロアブル   2,000倍(収穫前日まで3回以内)

灰色かび病・うどんこ病

フルピカフロアブル   2,000倍(収穫前日まで4回以内)

アブラムシ類・アザミウマ類・コナジラミ類・チャノホコリダニ

ハチハチ乳剤   1,000倍(収穫前日まで2回以内)

褐色腐敗病

ランマンフロアブル   2,000倍(収穫前日まで4回以内)

6月 スイートコーン


病害虫防除

アワノメイガ(10㌃当たり)

デナポン粒剤5   3~6㌔(収穫21日前まで2回以内)

 雄穂抽出期~雌穂抽出期
 株の上から葉の間に均一に散布します。

アワノメイガ・アブラムシ類

プレバソンフロアブル5   2,000倍(収穫前日まで3回以内)
    +
アドマイヤーフロアブル   4,000倍(収穫14日前まで2回以内)

アブラムシ類

モスピラン顆粒水溶剤   2,000倍~4,000倍(収穫前日まで3回以内)


収穫適期


 雌穂の絹糸が出てから25日前後が目安です。絹糸が包葉の先まで褐変し、先端を見て子実もしくは粒の色が乳白色から乳黄色に変わった頃が適期です。絹糸が黒褐色にならないうちに収穫します。

収穫


 品質を保つため、気温の低い早朝に収穫し、日光や風に当てないよう短時間で荷造りをして出荷します。

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